SBSラジオ『朝だす!』の「情報三枚おろし」のコーナーでお話しさせていただきました。
テーマは子どもとスマートフォン、さすがに旬なテーマです。
電話インタビュー方式だったので、私の低音はお聞き苦しかったかもしれません。
時間をちょっぴりオーバーしてしまったようで、申し訳なく思っています。
が、最後にパーソナリティーの吉田さんが「とても短い時間では話しきれないような大切なことですね。」とフォローくださったように思いました。
以下のようなお話をさせて頂きましたが、一人でも多くの方が何かしら感じてくださったことを願っています。
吉田さん:いま多くの供たちが携帯を所有している中で、「スマートフォン」を持っている子供は どのくらいいるのか?
メリ研:統計などがないので正確な数字はないが、情報セキュリティメーカーのデジタルアーツが昨年11月に実施した小中高生対象の意識調査だと「今後スマートフォンの所有を希望しているのは64.2%」という結果だそうだ。
また、この春中学を卒業した子どもの話だと「10人のグループのうち8人がスマホで2人が従来のケータイだった」とのこと。
吉田さん:スマートフォンが台頭する前と今では、活動の難しさも変わってきたか?
メリ研:道具やシステムやサービスがどんどん進化し、「保護者・先生はじめ大人の知識や意識が追いつかない」「知識や意識の格差がますます拡がってきた」という状況で、スマートフォンがまるで「多機能ケータイ」のように考えられていることが、問題をさらに難しくしているので?スマートフォンは従来のケータイとは全く違うもので、ほぼパソコンであるということや、子どもたちはそれを持ち歩いていつでもどこでもインターネットを利用することができるんだ、ということを分かっていない方がまだまだ多い。
たとえば、子どもたちの多くはスマートフォンで無料ゲームサイトを利用し、カードゲームでカードをトレードしたり仲間を募って戦うなどの、利用者同士での交流を積極的に行っている。が、それを認識している保護者は多くないようだ。
吉田さん:有害サイトへのアクセス制限をするフィルタリングは機能していないのか?
メリ研:そもそも、子どもが使うケータイにはフィルタリングを掛けなければいけない法律があり、現状のスマートフォンでもフィルタリングサービスが用意されているが、無線LANでインターネットに接続する場合には完全に遮断されないことが指摘されていて心配している。なにより保護者がスマートフォンの機能やしくみが理解できていなければ、フィルタリングサービスの仕組みも理解しにくいだろう。
吉田さん:子供たちがスマートフォンを持つことについて、どう考えるか?
メリ研:現実的にCM含め現在の販売状況を考えたら、子どもも大人もスマートフォンを選択するのが一般的な消費者の行動であり、良いか悪いかという判断は難しい。
ただ、子どもがスマートフォンを持つということは、フィルタリングが完全ではない状況で、いろいろなアプリなど多くの機能を使い、様々な場所でインターネットに接続し、より多くの情報に触れるということ。それにより、依存やトラブルなどの可能性も高まるとも言える。また、スマホをいじりながら歩いている人とぶつかりそうになったという話はよく耳にする。
そういった危険性・可能性をしっかり理解して判断できるかが重要だと考えている。
吉田さん:親をはじめとする大人たちに求められていることは?
メリ研:そもそもスマートフォンは、非常に高度な仕組みの高価な道具で、それを子どもに与えて利用させているのは、保護者というよりもはや社会全体といえる。
生活を良くする道具だと理解して、それに振り回されないように、私たち大人も勉強し、よく考えて、子どもたちに教えていかなければいけないと思うし、子どもが使っているのですから、分からないでは済まされないと思う。
子どもと一緒に、時には子どもに教わりながら使ってみる、というのも良いかもしれない。
普段から共通の話題になっていれば、子どもも相談しやすいかもしれないし、トラブルも未然に防ぐことができるかもしれない。
親子の会話という、とても当たり前のことが、実は一番重要なのだろう。
画像はSBSラジオの長谷川玲子さん、ポッドキャスティングへのリンクです。
デジタルで配信されていますので、いつでもどこでも聴ける!便利な時代ですね。